普段RACの学習にはESXi上の仮想環境を使っているのだが、どうも味気ない。やはり物理的な環境も一つくらいは所有しておきたいものである。
しかしながら、RACの物理環境となるとそれなりにハードルは高い。少なくとも2ノード分の物理ホストが必要であり、インターコネクト用に追加のNICが一つ必要。共有ディスクも用意する必要があり、iSCSIを使うとしてもストレージ用のNICもできれば専用で一つあった方が良い。
これら全部をそろえるとなるとそこそこの出費になるので今まで手を出してこなかったのだけれど、動作確認済みの4ポートネットワークカードが中古でお安く売られているのを見つけてしまった。
画像はすでに私が購入したので売り切れになっているけれど、在庫は2個あり物理ホスト2台に追加すれば要件をクリアできる。
型番で調べてみるとこの Sun 7048474 は Intel の i350 を積んだカードのようで、Linuxで使う場合も安心。
そしてちょうどよく、その物理ホストとして使用できそうな中古のPCも格安で売られている。
メモリは最低限8GBあればなんとかなるし、手持ちのメモリを使えば1ノード16GBにすることもできそうな状況。
それにしても、Kabylake世代の中古PCもずいぶん安くなったものだ。検証程度であれば2コア4スレッドあれば十分だし、しかも新品のSSDまでついてくる。サイズもコンパクトで場所をとらなくていい。
実際届いたNIC。PCI Express x4 のロープロファイルカード。Oracleのロゴ付き。
早速これを届いたPCに取り付けて、結線。
オンボードのNICもIntelのi219-LMで、これはパブリックネットワークとして利用。追加したNICは前述の通りインターコネクトとストレージように使用する。当然、高価なスイッチなど用意するわけはなく、その辺で売られている安価なスイッチを使用。
ストレージについては専用のPCを用意する予算はなかったので、既存の仮想環境でiSCSIのターゲットを作って利用した。
物理的な構成さえ終わってしまえば、ソフトウェアのインストールは以下と同様。
Linux で 19c RAC 環境構築 | ちりつもLabo (chiritsumon.net)
トータル3万円未満でちょっとした検証程度には使える物理環境ができた。まぁ、やれることは仮想環境と大して変わらないので、実用性は特にない。
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