普段メインで使用しているPCは2年前に購入したHPの小型デスクトップ。それとは別にサブで使っているのがLenovoのThinkPad X250で、購入したのは10年近く前の2015年5月頃。
それほどヘビーに使用しているわけでもなく、故障もないのでまだまだ使えるものの、Windows 11には当然対応しておらず、来年にはOS的な限界が来る。
CPUもCore i3-5010Uという今となってはスペック的にも心もとない状況。ということで新品のノートPCとしては相当久しぶりに新しい物を買うことにした。
ここ十数年ほど、ノートPCはずっとThinkPadを使ってきた。2011年にX121e、2015年にX250、2017年に中古のX220と、Xシリーズばかり3台ほど。
ノートPCを選ぶにあたって気になる部分はキーボード。DELLあたりは特に顕著なのだが、英語キーボードを無理やり日本語化したような妙な配列のものが最近少なくない。私は日本語キーボードを選ぶので、そのあたりの作りにやる気がない機種は選択肢から外れる。あとは、独立したHome, End, PageUp, PageDownキーが存在し、右Altキーがあるものがいい。そうなると結局またThinkPadという話になってしまう。
ではThinkPadのどれにするかという話になる。今まで通りのXシリーズというのも考えたのだけれど、地味に価格が上がっているし、そもそも外に持ち出す機会がほぼなくなったのである程度大きいものでも問題ない。それに狭額縁化されている最近のモデルであれば、14インチでもかつての13インチとフットプリントはそれほど変わらなくなっている。ということで14インチに的を絞ると、YouTube界隈ではEシリーズを勧めている方が結構多いようだった。確かに悪くはなさそうなのだがデザイン的に気になる箇所が一つだけ。ディスプレイ上部カメラ部分の出っ張り。Eシリーズに限らず最近のThinkPadはどれもディスプレイ上部にでっぱりがあるのがどうも好きになれない。同じ14インチのTシリーズだと型落ちのT14 Gen 4にはこのでっぱりがなく見た目的にはこちらのほうがいいと思った。
EシリーズはTシリーズと比べて廉価版のイメージがあるのだが、指紋センサーやバックライト付きキーボード、IRカメラ、Pro版Windowsなどのオプションをそろえると実はT14とE14で価格差はほとんどなくなる。CPUの性能面でIntelよりAMDのほうがいいという見方もあると思うけれど、CPUパワーを必要とするような作業をする予定はなく、13世代のCore iでも何ら不足はない。それなら型落ちでもT14のほうがいいという結論に至る。
ちなみになぜかネット上ではT14 Gen 4のIntelモデルについて日本語のレビューが全くなく、個人ユーザにはあまり人気がない様子。
直販サイト上では2営業日程度で出荷と書かれていたけれど、11/30の土曜日に注文して実際出荷されたのは12/5の木曜日だった。なぜかクレジットカード決済が使えず銀行振込だったのも影響しているのかもしれない。
物自体は、いつものThinkPadという感じ。Eシリーズだと天板がアルミ製だそうだが、やっぱり昔からのこの質感が好きだ。大きさは事前に想像していた通り12.5インチのX250と比較して若干大きいくらいでほぼ同等のフットプリント。それでいてディスプレイは今までより縦長のWUXGAになっているので情報量が多くなっていい感じ。
キーボードはX250と見た目大きく変わっていないけれど、ストロークは短くなってしまった。最近のノートPCはどれもこんな感じなので致し方ないことではあるけど、残念。とはいえ、普通に打てるし打鍵音も大きくなく、可もなく不可もなくという印象。あとはInsertキーがDeleteキーの左に追加されているのが地味に押し間違いのもとというくらいか。
トラックポイントのクリックボタンはこれまで世代によって使用感がちょくちょく変わっているのだが、この機種でもやはり違いがあった。
ずっと前のX220のころは、クリックボタンの前方に軸があり、手前側が押し込まれる作りだった。
X250でこれが逆になり、クリックボタンの後方に軸が移動し、奥側が押し込まれる作りになっていた。
だいぶ時間が空くのでその後どの世代で変わったのかはわからないが、T14 Gen4ではクリックボタン全体が押し込めるつくりになっている。押し込めるストロークもだいぶ浅い。それ自体は別に良いのだが、問題はキーボードとクリックボタンの間にある枠部分。これが邪魔をして、明らかにボタンが押しづらくなっている。
X220の時はそもそもこの枠自体がなかったし、X250では枠の傾斜の途中からボタンが隣接していたのとボタンの軸位置の関係で押しづらさを感じることはなかった。以前はスペースキーからそのまま下に指をずらせば自然にボタンを押せていたのだが、今回は指をしっかりと持ち上げて真上から押すように意識する必要がある。言うまでもなくトラックポイントはThinkPadのアイデンティティで、使いやすさにこだわってほしい部分なのだけれど、徐々にないがしろにされているように思えるのは悲しいことだ。
ソフトウェア的には初回起動の後、Windows UpdateとLenovo Vantageのドライバ更新が被ったためなのか何なのかはわからないが、ドライバのインストールが失敗したり、再起動時にブルースクリーンが発生したりしていた。新品のPCでいきなりブルースクリーンというのはあまり気分がいいものではない。
ドライバは再度適用作業をして正常にインストール完了しているし、特に問題はなさそうだったのだが、一度PCのリセット機能でリカバリをかけている。ちなみにこのリセット機能、ドライバはすでにインストール済みのものをそのまま使うようで、意味のある作業だったのかどうかは謎。あまり気にしてもしょうがないのでそのまま使い続けることにする。
指紋認証のあるPCを買うのは何気に初めてだけれど、Windows側がネイティブに対応していることもあってか便利に使えると思った。加えて、顔認証についてもスマホやタブレットを含めて初めて使う機能だった。これも結構便利でつけてよかったと思う。
多少思うところはあるものの、基本的にはよくできたPCで満足度は高い。
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