眠れないWindows

夜間、Windowsをスリープ状態にしていても勝手に起きだすというのは良くある話。例えば、テレビチューナーの番組表を更新するタスクがスケジューラーに登録されている、なんてことが理由だったりする。

原因がサードパーティ製のアプリケーションであればまだ対策のしようがあるのだが、厄介なことにWindows10はWindows自身がその手のタスクを勝手にスケジューラーに登録していたりする。その影響で、こういうアホな動作をしていることがある。

夜中に勝手に起きだしたが、アイドル状態と判断したWindowsがスリープに移行させ、また何かを思い出したようにスリープから復帰して、また何にもしないままスリープに移行して…を延々と繰り返す。何がしたいのかさっぱりわからない。

スリープを解除させているのは、’NT TASK\Microsoft\Windows\UpdateOrchestrator\Universal Orchestrator Start’ というやつ。こいつの悪評は割と有名なので、ググればたくさん情報が出てくる。結局のところ、決定的かつ簡潔な対処方法は「スリープ解除タイマーの許可」設定を「無効」にすることのみ。

コントロールパネル → 電源オプション → プラン設定の変更 → 詳細な電源設定の変更 → スリープ → スリープ解除タイマーの許可 → 無効

タスクスケジューラの「タスクを実行するためにスリープを解除する」機能を殺すことになるが、マイクロソフト自身がそうするように仕向けているのだから仕方がない。結果、マイクロソフトが意地でも実行させたい「Universal Orchestrator Start」は実行されなくなるが、彼自身がそうするように仕向けているのだから(以下略。

この「Universal Orchestrator Start」というタスクは謎の多い奴で、なぜかタスクの一覧から消えていることがあったり、PCによってトリガーの時間が異なっていたりする。タスク自体を無効にしてもゾンビのように復活し、気づくと勝手にPCを起動させている。不思議なのは、スリープ解除タイマーを許可したままでも、この現象が全く起こらないPCもあるということ。そうかと思えば、先ほどの例のように5分おきに延々とトリガーされ続けるという狂気を見せる場合もあるし、明らかに情緒不安定。行動を人間に置き換えてみたらどう考えてもヤバいやつである。夕方のワイドショーで、迷惑なご近所さんとして取り上げられるレベル。

ちなみに、いったんスリープから復帰した後3分弱で再度スリープに移行しているのは、以下の機能の影響のようだ。

【Windows 10/11】PCが数分で勝手にスリープするのを防ぐ
Windows 10/11のPCでは、スリープまでの時間を長く設定しているにもかかわらず、指定した時間が経過していないのにスリープしてしまうことがある。そのような場合は「システム無人スリープ」の設定を変更することで改善できることがある。ただ...

システムがすぐにスリープしてしまうのは、「システム無人スリープタイムアウト(System unattended sleep timeout)」機能が働いているためだと考えられる。これは、システムがWOL(Wake On LAN)や何らかのイベントなどで、自発的にスリープから起動した場合、そのまま何も操作せずに放っておくと、一定時間後にまた自動的にスリープ状態に移行するための機能である。

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