とあるソフトウェアの動作検証用にメモリをたくさん積んだPCが欲しいと思った。
自作PCなんてものを趣味でやっていると、余ったパーツから新しいPCが「生えてくる」というのは良くある話。ちょうど去年メインPCのCPUをRyzen 5 2600に交換したことで余っていたRyzen 3 2200Gがあるし、これを使って一台組み立てることにした。
組み立てる
CPU
前述の通り、余り物のAMD Ryzen 3 2200G。2018年当時の価格で約1万円。
マザーボードとメモリ
マザーボードは MSI B450M-A PRO MAX
B450チップセットの安いやつ。
Micro ATXの中でも安価な、メモリスロットが2本のタイプ。VRMにヒートシンクは付いてないし、チップセットのヒートシンクも実用一辺倒な飾りっ気のないデザイン。基板の色も安っぽい焦げ茶色。当然、ピカピカ光るLEDなんてものは存在しない。
メモリはCFDのDDR4-2666 16GB x 2 (W4U2666CM-16G)。
32GBで14,480円。良い時代になったものだなと思う。メーカーを選ばなければさらに安いものもあったが、気分でCrucial(Micron)を選んだ。
なお、このメモリはデュアルランクである。AMDの場合デュアルランクかシングルランクかでメモリ速度が変わってくるという情報があり、私の環境ではUEFIの自動設定で2400MHz動作となっている。手動で設定すれば2666MHzでも動くのかもしれないが、メモリ速度を気にする用途では使わないのでそのままにしている。
ストレージ
HDDでも間に合う用途だったのだが、ある程度の速度も欲しかったので2.5インチのSATA SSDを別途調達した。
いつの間にかSeagateもSSDの製造を始めていたらしい。
ちょっと外箱のデザインが気持ち悪いけれど、物自体は金属筐体でそんなに悪い質感ではない。同じHDDメーカーのWestern DigitalはSanDiskのSSDを使っていたはずだが、ネットの情報を見る感じだとSeagateは自社生産のようだ。HDDの信頼性はちょっとアレだけれど、SSDはどうなのだろうな。
ちなみにこのSSDとは別に、手持ちのHGSTの3TBのHDDも積む。
ケースと電源
ケースは IN WIN の IW-BL634B/300B2 で、電源はケースに付属のTFX電源をそのまま使用する。
見ての通り、スリムタイプのケースである。シンプルな見た目で業務用PCにしか見えない。
このケース、同じデザインのものがもう10年以上前から発売されていて、実は10年前に色違い(白)のものを使っていたことがある。
マイナーバージョンアップはされているようで、電源が変更(80 Plus Standard → Bronze)されていたり、USB3.0に対応するようになったりしている。
この手のケース付属電源の場合、品質が気になるところ。物としては IP-S300EF7-2という型番の300W電源で、一応メーカーのWebページから仕様が確認できる。
単品が7,000円前後で販売されているので、そんなに高い電源ではない。価格相応の信頼性と考えておいた方がいいだろう。
このケースの最大の欠点は設計の古さ。もはや使う人のいない3.5インチや5インチのオープンベイが存在するのはまだ良いとして、2.5インチのSSDが固定できないという残念な仕様である。なので、私の場合こうなった。
可動部品の無いSSDなので、5インチベイの空きスペースに適当に押し込んである。
このケースには底面に8cmファンが一つ付属している。
ただ、これがなぜか排気方向に設置されている。CPUから離れたところに排気ファンがあっても、熱を放出する効果はほとんどないのではないか。しかもすぐ脇には電源の排気ファンがある。だったら、この位置のファンは吸気にすべきだろう。
ということで、ファンの向きを変えてやる。ついでに言うとこの付属ファンは音がうるさかった記憶があるので、別途静音ファンに交換する。
組み入れてカバーを閉めるとこんな感じ。
側面には吸気口があり、CPUクーラーに近いのでそれなりに吸気効果はありそう。
背面。I/Oパネルが安っぽいのがこの価格帯のマザーボードらしい。
底面のファンを吸気にしたので、電源以外は自然排気頼み。発熱の大きいCPUをフルロードさせたりしたら大変なことになると思う。私はそんなことには使わないので問題ないが。
動かしてみると、電源や乗せ換えたケースファンも静か。場所も取らないしちょっとした検証用のPCとしては良いものができたと思う。
ただまぁ、できればメモリは64GB欲しかったかも。
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