NEC Express5800/Y52Xa 導入

NECのPCと言えば、数年前にLenovoの傘下となってしまって久しいのだが、サーバやワークステーションであるExpress5800は、未だにNECが独自に事業を進めているのだろうか。

まぁそんなことはどうでも良いのだが、半年ほど前の2018年9月に、そのNECのワークステーション、Express5800/Y52Xaを中古で購入してちょこちょこといじっていたので、今後の利用方法の検討もかねてまとめてみようと思う。

購入の背景など

ESXiを動かすための環境が欲しいと思っていて、コンパクトで程度のいいPCを探していたら、いわゆる企業のリース上がりと思われるものが、税込み19,700円で売られていた。

主なスペックは以下の通り。

  • CPU:Intel Celeron G1820 2.7GHz 2コア2スレッド
  • メモリ: ECC付き 8GB DDR3
  • チップセット: Intel C226
  • HDD: 500GB x2

同程度の性能なら、HPとかDELL、あるいは同じNECのMateあたりでもっと安いものもあったのだが、PCではなくワークステーションと言うところに惹かれてしまった。といっても、ワークステーションらしいのはECC付きメモリと、対応するチップセットのC226くらいなのだが。

また、購入したショップのページに公開されていたケース内部の写真がかなりきれいに見えたと言うのも理由。

実際に届いたもの

一般的なスリムタワーPCと比べても一回り小さい。コンパクトでとても良い。

フロントのロゴ。SEGUENTE…このシリーズ名もしくはブランド名を知っている人、世の中にどのくらいいるんだろうか。

側面に張られたラベル。製造年は2016年2月で、まだ割と新しい。そして、Express5800はあくまでもNEC本体の管轄らしい。「日本電気株式会社」の記載にどことなく重みを感じるのは私だけだろうか(LAVIE等はLenovo傘下の「NECパーソナルコンピュータ株式会社」という記載である)。

背面。DisplayPortが2つというのが、少しワークステーションっぽいか?障害時など、メモリの内容をダンプするためのスイッチもあったりする。

カバーは背面のねじを2カ所外せば、簡単に開ける。トップフローのCPUクーラーが、側面に空いた吸気口から直接外気を吸入し、メッシュ状の前面と、背面のファンで排気するというエアフロー。スリム形状ならではだが、割と効率的な冷却システムだと思う。ただ、半年間運用すればわかるが、かなりほこりを吸い込むのでメンテナンスは必須である。

小型ではあるが、PCI Express x16のスロットを1本持っているので、デスクトップ機としては最低限の拡張性を持っている。ただ、後述の電源との兼ね合いで、グラフィックボードの増設は厳しいのではないかと思う。

光学ドライブの下で写真では見えないが、この手のスリムPCとしては珍しく、2.5インチのHDDが2基搭載されている。RAIDを前提として設計されているのも、ワークステーションらしい部分。

小型な本体だが、電源はACアダプタ。120Wの大きめのもの。ちなみに、このシリーズはCPUにXeon E3を搭載しているモデルも存在するが、果たして120Wで足りるのだろうか。また、せっかくPCI Express x16スロットを持っているのに、この電源がネックでグラフィックボードの増設などは難しそうである。

動作確認

起動させて、ハードウェアの状態を確認してみて驚いたのが、HDDの使用時間。

なんと、9時間しか動いていない。その割に電源投入回数が111回と多いのが気になるが、ほとんど使用されていなかったもののようだ。ワークステーションとして導入したもののスペックが低すぎて早々に手放したのか、あるいは予備として導入した後使われなかったのか。

HGSTのHDDを良く使っている人なら違和感を覚えるかもしれないが、型番がHTEで始まるものはあまりなじみがないと思う。2.5インチの場合、HTSで始まるものが一般的だが、データシートによるとこのPCに搭載されているのは、24時間稼働に対応した高耐久モデルのようだ。このあたりも、ワークステーションらしい仕様になっている。

https://documents.westerndigital.com/content/dam/doc-library/en_us/assets/public/western-digital/product/hgst/travelstar-z7k-series/data-sheet-travelstar-z7k500.pdf

他にハードウェアとして特徴的な点としては、RAIDコントローラーにLSI LogicのMegaRAIDが使われているところ。あいにく使っていないので使用感はわからない。NICは安定のIntel、I217-LM。

使用感

元々の目的は、VMware ESXiを動かすこと。早速インストールしてみたが、NICがIntelということもあって、何の問題も無く動作した。実際、仮想マシンサーバとして、数ヶ月動作させていたがその間動作が不安定になることもなかった。

2コア2スレッドのCeleronということで、性能に期待して購入したわけではないが、Linuxの仮想マシンをCUIで動かすには十分すぎる性能。

気になるのは、ACアダプタにつないで最初に電源を入れたとき、一度電源が入った後、すぐに切れてもう一度電源が入る、という動作をすること。2回目以降はそういう動作はしない。HDDの使用時間が短い割に電源投入回数が多かったのは、このあたりの動作も影響しているのかもしれない。

それから、側面のファン。これが結構うるさい。気になって夜中に目が覚めたことが何度もあった。慣れればどうと言うことはないだろう、と軽く考えていたのだが、最終的にサーバとしての運用を止めたのはこのファンの音が原因である。

今後の用途

サーバとしての使用を止めてしまったため、現状用途もなく遊ばせている状況。余っているピクセラのテレビチューナーがあるので、これを取り付けてレコーダーとして活用しようかなと思っている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました